こんにちは、10年後にFIRE(経済的自立と早期リタイア)を目指している経済ライター・ヒラノです。
- FIREを始めたいけれど、どうやって学べばいいか分からない
- FIREについて書かれた本を読みたいけれど、何から読んだら良いか分からない
こんな悩みをお持ちではないでしょうか?
FIREについて学ぶには、情報がギュッとまとまっている本が一番。そこでおすすめの本を3冊をご紹介いたします。
父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え
著者ジェイエル・コリンズ、出版社ダイヤモンド社
おすすめ度★★★★★
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本の概要
投資ブログ「ジェイエル・コリンズ—富へのシンプルな道—」を運営している個人投資家のジェイエル・コリンズさんの著書。2011年に娘宛に「お金と投資」について手紙を書き、その内容をブログで発表したことで注目を浴びました。
タイトルは一見FIREとは関係ない本に見えますが、「発刊に寄せて」では米国のFIREムーブメントを盛り上げた著名ブログ「ミスター・マネームスタッシュ」を運営しているピーター・アデニー氏が推薦文を書いている所から分かるようにFIRE本です。
中身は非常にシンプルです。株式投資を通じて、「会社に縛られないお金」を作り、自由に生きようという中身です。主張もシンプルなら投資方法も至ってシンプル。
倹約をして支出を抑え、ローンを組まず、給与の半分ほどを投資に回そうという方針です。
投資先は、米国で上場しているほぼ全ての企業訳4000社に投資する投資信託「VTSAX」への長期投資。日本だとこの投資信託のETF版「VTI」か「楽天・全米株式インデックス・ファンド」を同じ値動きが狙えます。実はVTSAXの過去40年の実績は年利11.9%に達しています。
こうした手法でコリンズ氏は2011年にFIREを達成しています。
おすすめポイント!
将来FIREを目指していて、高配当株式ではなくインデックス投資を選択しようと考えている方には、最もおすすめしたい本です。
シンプルな投資手法ですが、これを実践するとなると大変です。さまざまな誘惑や落とし穴があります。失敗しないように一つ一つていねいに解説してくれているのが本書の魅力です。
なにより、人気ブロガーだけあって、たとえ話なども交えながら、とても文章が簡単で分かり安いです。
FIREを始めるに当たって最初に読むと、しっかりと基礎と考え方が身につく本だと思います。
FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド
著者クリスティー・シェン、ブライス・リャン、岩本正明訳、出版社ダイヤモンド社
おすすめ度★★★★
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本の概要
中国に生まれ、カナダ在住。2015年に31歳で100万ドル(約1億1000万円)を貯蓄してリタイアしたクリスティー・シェンさんと夫のブライス・リャンさんの著書です。
高収入なコンピューターエンジニアとして仕事をしている夫婦が、どう投資を始め、リーマンショックを乗り越え、FIREを達成したのかの記録です。
エンジニアの高収入な入金力を武器に、有名かつ再現性の高い投資手法「現代ポートフォリオ理論」に基づいて、株、債券などバランス良く運用を行ってきたシェンさん。
一定以上の収入がある人がまねをすれば、FIREまでにかかる時間はともかく再現性可能な道筋を示してくれていることがとても興味深いです。
またちょうど2008年のリーマンショックを直撃したため、暴落をどう乗り越えるのかの手法についてもきちんと解説していて参考になります。
また、自宅をなくして、1年間すべて旅行。生活費の安い新興国と満足度の高い先進国を組み合わせる旅行生活で、生活コスト削減するというとても興味深いFIRE後の生活を実践しています。
FIREのリスクや付の側面についてもきちんと書いている点がすばらしい。
おすすめポイント!
この本の序文は「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」のジェイエル・コリンズさん(笑)。まるでバトンのようにFIREの民からFIREの民への紹介が続きます。
なんと言ってもおすすめしたいのは女性、そして旅行が好きな方。FIRE本の中では唯一女性の筆者です。
そして、FIRE達成後の旅行生活には憧れる旅行好きの方も多いのではないでしょうか。
子どもやFIREのリスクなどさまざまなリスクについてきちんと言及して著者の考えや対応策を書いてある点が素晴らしい。
人生の選択についてきちんと考えたいという本気でFIREを目指す人にこそおすすめです。
やや、ご自身の経歴に関する紹介「自分語り」が長い傾向があるので、そこはサッと読み飛ばすのが正解かと思います。
FIRE 最速で経済的自立を実現する方法
著者グラント・サバティエ、出版社 朝日新聞出版
おすすめ度★★★
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本の概要
米国在住、人生の底辺から逆転させたグラント・サバティエさんの著書。優秀な大学を卒業したものの、25歳で新聞社のリサーチャーを解雇され、実家で就職活動をする日々。稼いだお金をローンと、生活費でほとんどを使い方し、銀行預金は2.26ドルだったそうです。
ここからグラントさんの逆転劇がはじまります。本や投資ガイドを徹底的に調べ(さすがリサーチャー)、就職をし、早期リタイアのために二つの会社を立ち上げて、いくつもの副業を行います。
収入から投資に回す割合は最初の25%から最終的には80%を投資に回すまでに収入と節約に励んだそうです。
底結果、サバティエさんは5年で1億を超える資産を築き、FIREを達成しました。
おすすめポイント!
この本のおすすめポイントはFIREに達するための具体的な方法を7ステップで分かり安く紹介しているところです。
FIRE本の中で一番、体系化されて説明している著書だと思います。上の2冊のFIRE本とちがって、サバティエさんはお金の劣等生に近く、2.26ドルという底辺の経験があります。
今借金があるかた、貯金がまったくない方などお金の問題児の方ほどサバティエさんの言葉は心にしみるかも知れません。
体系立てて学びたいという方にもおすすめです。
注意点としては、サバティエさんは超一流大学卒で、そもそものポテンシャルが結構高い点や、2010年というリーマンショック後のタイミングで投資を開始できたので、すさまじい追い風が吹いていた、ということは覚えておかないといけません。
サバティエさんはS&P500やVTIなどのインデックスの他に、GAFA株のETF「QQQ」も購入していたようなので、テックジャイアントの株価急騰をうまく捉えていましたね。
この当たりは、うまくそのときのトレンドに乗ると資産増加のスピードが速いということですね。同じようにテック株を買えば再現できるわけではないので、その点は要注意です。
いかがだったでしょうか。本で読む魅力は体系的に学べること、質の悪い情報を排除できることです。